段ボール箱と段ボールシートの製造
バーテックのカタログを見て、「これだ!」と思いました。
思い通りのブラシが規格品としてあったからです。
すぐにサンプルを取り寄せて、現物を確認しました。
レンゴー株式会社 福井工場 様
わが国で初めて「段ボール」を世に送り出し、2009年4月には創業100年を迎えるレンゴー株式会社。その福井工場では、段ボール箱、段ボールシートの製造ラインの3箇所に、バーテックのブラシを使っている。なぜバーテックのブラシを選んだのか、バーテックのブラシの優れている点はどこにあるのか。施設主任の村上正博様に詳しくお話を伺った。
Q)レンゴー株式会社 福井工場の業態について教えてください。
レンゴーは1909年(明治42年)にわが国で初めて「段ボール」を世に送り出しました。2009年4月には創業100周年を迎えます。現在は「パッケージング・ソリューション・カンパニー」として、「しっかり包む」「美しく守る」といった包装ニーズに的確に応える為、板紙から段ボールまでの一貫生産を手がけています。
福井工場は福井県越前市に1980年に開設されました。現在の従業員は約70名です。24時間体制で段ボール箱と段ボールシートの製造をしています。福井工場だけで、1ヶ月に約400万㎡の段ボールシートを製造しています。これはおよそ東京ドーム85個分に相当します。
Q)レンゴー福井工場における、村上様のお仕事内容を教えてください。
私の仕事は、一言で言えば工場内の機械・設備全般の管理です。水道の配管から椅子の整備まで何でもやりますよ。主な仕事は機械・設備のメンテナンスです。老朽化した機械があれば、それに変わる新しい機械の選定もします。新設備導入の際の一連の段取りも私の仕事です。新設備導入は機械のラインを止める必要がありますから、休日出勤も多くなってしまいます。
「工場内の木亜紀全般についていつも考えています」と村上氏。
Q)レンゴー福井工場で使用しているバーテックのブラシは何ですか。
レンゴー福井工場では、段ボールを製造する工場内の3箇所でバーテックのブラシを使用しています。
1.「ロジス ポリエステル 耐熱スパイラル」
段ボールは波状に成型された原紙を、平らな2枚の原紙で挟んで貼り合わせて作ります。この時トウモロコシを原料としたでんぷん質の糊を使って貼り合わせるのですが、貼り合わされた段ボールシートにどうしても糊カスがついてしまいます。バーテックの「ロジス ポリエステル 耐熱スパイラル」をこの糊カスを払うために取り付けています。
段ボールシートの糊カス除去に使われる「ロジス ポリエステル 耐熱スパイラル」。(ブルーのブラシ)
2. 「バーカットフレックスシステム縦型タイプ仕様 H型」
レンゴーでは大手飲料メーカーの段ボールケースも製造しています。缶ビールなどの飲料缶に使用されるケースや、複雑な形状のものは、印刷後に型抜き加工します。大型のプレス機で圧力をかけるのですが、型抜き後のクズが残っていると次の製品の型抜きに支障をきたし、不良品を生み出してしまいます。その為、型抜き後すぐにクズをブラシで清掃しています。
3. 「ロジス 粉体除去・帯電防止タイプ(馬毛)」「スタンダードタイプ(ポリプロピレン)」
出来上がった段ボールはパレットに積んで配送されます。このパレットが汚れていると、段ボールも汚れることになります。特に飲料品など食品に使われる段ボールを積むパレットには気を使います。そこで、段ボールを積む前にブラシでパレットを清掃し、集塵機でゴミや塵を吸い上げています。
Q)工場内でブラシを使う以前ははどうしていたのでしょうか。
清掃やカス・クズの除去をすべて人の手で行っていました。段ボールシートの糊カスがついて汚れてしまったものは製品にならずに再利用材料へとまわしていました。型抜きの工程では目視でクズを探し、見つけたら機械を止めて取り除くという作業をしていました。また、パレットの清掃は人がひとりついて、モップで清掃していました。担当する人によって清掃にムラがあったり、パレットの小さなささくれの部分にモップが絡まったりという事がありました。
どれもブラシを取り付けてからに比べると、機械を止めることによる生産性の低下や高い不良品率、人件費や交換するモップの費用代等の問題点を抱えていました。
他社のブラシを発注しなかった理由とは
Q)問題点の解決に、バーテックのブラシ以外に検討されましたか。
「ブラシ」が最適だとは最初から考えていました。当初、バーテックのことを知らなかったので他社のブラシを検討していたのですが、ブラシならなんでも良いというわけにはいきません。糊カスは50℃~60℃あるので、除去には耐熱のブラシである必要がありました。またブラシの素材は一般的には静電気に弱い。何よりブラシを取り付けることによって、高額の機械にダメージを与える恐れは排除しなければならない。いろいろ調べてみましたが、工場内で使う特殊ブラシは、ほとんどが特注品でした。ですからブラシを特注する必要があったのですが、なかなか特注には踏み切れませんでした。
Q)なぜ、特注に踏み切れなかったのですか。
特注するには問題点を一つひとつ洗い出し、それを解決するにはどのようなブラシが最適なのかを、こちらが考えなければなりません。問題点に漏れはないのか、そのブラシが本当に問題解決になるのかと考えると、どうしても躊躇せざるを得ませんでした。
また、特注してから実際の商品が出来上がるまでに、2-3週間の時間がかかります。その間、どんなブラシが出来てくるのかわからないので不安でもあります。不具合が見つかれば、また作り直しということにもなりかねません。とてもハードルが高いように思えて、なかなか発注に踏み切ることができませんでした。
Q)バーテックのブラシを知るきっかけは何でしょうか。
出入りの業者にバーテックのカタログを見せてもらったことです。カタログには非常に多くの種類のブラシが掲載されていました。特注しなくても、様々な規格品が充実していたのです。耐熱、帯電防止、毛の質やサイズ、素材と言った事が痒いところに手が届くように考えられた規格品がそろっていました。
Q)カタログをご覧になってどう思いましたか。
カタログを見た瞬間にすべての問題が解決したような気になりました。バーテックのカタログには素材やサイズはもとより、特徴や使用例まで細かく記載されていました。また、現物の写真が分かりやすく、すぐにレンゴーの工場でどのように使えばよいかがイメージできました。
バーテックのカタログ(一例)、材質や毛丈、サイズ、特長や使用例などが詳しく掲載されている。
Q)カタログをご覧になって、次にどうされたのですか。
カタログを見てすぐにサンプルを取り寄せました。サンプルを実際に手に取り、見ることによって、毛丈、材質、サイズ等を確認することが出来ました。一部分を実際に機械に取り付けて試すこともできました。あらかじめ確認できたので、機械に取り付けてからの満足度も非常に高かったです。
何かブラシを検討している方には、バーテックのカタログとサンプルを取り寄せる事をお奨めしたいですね。
Q)その後、発注となったのですか。
サンプルで細かいところまで確認できたので、実際に機械につけるブラシを発注しました。規格品はほとんど在庫が揃っているらしく、すぐに商品が届きました。サンプルの到着も、商品を発注してからの到着も、非常にスピーディで全くストレスを感じませんでした。あまりにも早くに問題が解決したので、それまでの悩みは何だったんだろうと思いました。
Q)では工場内で使われているバーテックのブラシの優れている点を教えてください。
「ロジス ポリエステル 耐熱スパイラル」
耐熱性なので、高温になる糊カス除去に使っても、変形することがありません。また、スパイラルになっていますから、高速で回転させると排出の方向性が与えられ、糊カスを段ボールから完全に払うことができます。何より経済的です。ブラシは100mmの長さで規格されていて、シャフトの長さに応じて積み重ねて使用する為、磨耗が激しい部分と、比較的磨耗していない部分を入れ替える事で、取り替えるまでの期間を長引かせることができますし、取り替えるのはブラシだけで、シャフトの交換は必要ないので経済的です。
「バーカットフレックスシステム縦型 H型」
植毛台がゴムなので、万が一ブラシが外れて機械に入り込んでしまっても、機械にダメージを与えることがありません。また取り付ける機械に合わせて、自由に曲げたり切る事ができ、取り付けも簡単でした。
「ロジス 粉体除去・帯電防止タイプ」
帯電防止の馬毛があります。工場内は紙を扱っている上、パレットの素材は樹脂なので、静電気が発生しやすい状態にあります。静電気の発生が少ない馬毛は、帯電防止に役立ち、静電気によって起きる塵などのパレットへの再付着を防ぐことができます。
ロジス ポリエステル 耐熱スパイラル
バーカットフレックスシステム縦型 H型
植毛台がゴムなので、機械にダメージを与えず、長さの調整も自由。
ロジス 粉体除去・帯電防止タイプ
Q)工場内でバーテックのブラシを使用しての効果はいかがですか。
3箇所とも効果には非常に満足しています。取り付けにも特に問題はありませんでした。なにか不備なところがあれば、多少のカスタマイズが必要かなとも思っていたのですが、バーテックの規格品で充分用途が足りています。目に見える効果としては3点あげられます。
①不良品率の低下
糊カス除去や、型抜き後のクズ除去にブラシを使うことによって、不良品率が格段に下がりました。レンゴーでは切れ端や不良品もリサイクルされますから無駄にはならないのですが、不良品は少ないに越したことはありませんからね。
②生産性の向上
ブラシを使い始めてからは、機械を止めることもないので、確実に生産性は上がりました。クズを取り除くだけですから機械を止めるのはほんの2-3分なのですが、1日に何度もとなるとかなりの時間のロスになってしまいます。不良品となった段ボールをより分ける手間も省けました。
③経費の節減
パレットの清掃においては、人がモップで清掃していた頃より、ムラなく清掃できるようになりました。大手飲料メーカーから、パレットが汚れていたという苦情も一度もありません。なにより人件費・モップ費の節約につながりましたから、経費節減にも役立っています。
パレットの清掃にはスタンダード(ポリプロピレン)のブラシと帯電防止(馬毛)のブラシを組み合わせて使っている。
Q)バーテックへの今後の期待があればお聞かせください。
バーテックの製品にはとても満足しています。これからも営業の方になるべく多く工場に足を運んでいただいて、コミュニケーションを密にとれるようにしていただきたいですね。レンゴーの工場内には、ブラシで解決できる問題がまだ多くあると思います。新しい機械を入れると新たな問題が出てくることもあります。そんな時、すぐに相談できてご提案いただけるという関係ができていればと思います。
レンゴー株式会社 村上氏(左)と弊社営業課 松山和正(右)
お忙しい中、ありがとうございました。
取材日時 2008年11月
取材・執筆 カスタマワイズ
レンゴー株式会社 福井工場 様
無料ダウンロード
最適なブラシの選定による衛生意識の変化
生産性や働きがい向上に
つながるブラシの活用事例5選
食品工場の衛生管理の課題を解決するための導入事例が満載の事例集です。御社の衛生管理改善にきっと役立ちます。