鰹節の一般消費者向け製品、ブライダルギフトなどの製造・販売

コンサルタントの紹介でバーテック製品を導入。
HACCPの義務化に向けた衛生管理の取り組みに、
今やバーテックのブラシやほうきは必要不可欠となりました。

株式会社まるじょう 様

株式会社まるじょう 様

鰹節を使った一般消費者向け製品や、ブライダルギフトなどを製造・販売している株式会社まるじょうでは、HACCPの認証に向けた活動の中で、バーテック製品である「私の爪ブラシ」や「衛生管理用ほうき」を導入し、工場の衛生管理、環境整備を一歩進める事に成功しました。そこで取締役 営業部長の戸田有治様と、製造統括の植林展様に、導入の経緯や、その評価について伺いました。(以下、敬称略)

Q)株式会社まるじょうの事業内容をお教えください。

戸田:広島県の尾道で、鰹節を使った製品の製造・販売を行っている、創業134年の会社です。

事業の柱はふたつあり、まずひとつ目が、花かつおや削り節の一般消費者向け販売。こちらは中国地方を中心に、九州、関西など、西日本で展開しています。鰹節製品のメーカーさんは数多く存在しますが、その中で当社は、大手さんには出来ないようなこだわりの商品を追求している点が特徴になっています。

取締役 営業部長の戸田有治様(写真左)と製造統括の植林展様(写真右)

もうひとつの柱が、ブライダルギフトです。「鰹節」は昔から「縁起物の引き出物」として扱われている事が多く、そうした需要に向けた製品を、全国に向けて販売しています。実はブライダル業界は、年々縮小傾向にあります。しかし「引き出物」としての「鰹節」の需要はまだまだなくなるものではありませんので、その中でどう頑張っていくかを模索しているところです。
これらの二本柱の他、当社では、業務用に向けた鰹節製品の製造・販売や、一般向けギフトなども取り扱っています。

鰹節やその加工製品を製造・販売

工場内観

Q)まるじょうの工場では、衛生管理に対して、どのような取り組みをしているのでしょうか?

:食品製造における適切な管理手法であるHACCPの認証に向けた取り組みを行っています。
2014年頃に取り組みを始め、まだまだではありますが、段階的にやる事を増やしている段階です。

Q)具体的には、どんな事を実施されているのですか?

:当たり前の事ですが、まずは環境整備ですね。
例えば毎朝、作業前に清潔区の機械の決まった場所を、使い捨てのタオルを使って10分間磨き上げる作業を行っています。
また月に1回、現場での従業員全員に対して衛生教育を行っています。前回は「ノロウイルス」について、その前は「手洗いの大切さ」についての講習を受けてもらいました。
定位置、定品、定量の「3定管理」にも取り組んでいます。

清潔区への入場までには、吸引式の毛髪・塵埃除去機やエアシャワーなどの様々な設備も完備

Q)HACCPの認証は、いつ頃を予定していらっしゃいますか?

:いつでも取得できるよう、準備は進めています。
ただ2018年6月7日の改正食品衛生法案によって、将来的に、食品を扱うすべての事業所にHACCPの認証が義務付けられる事になりました。
2017年6月に管轄の保健所様のHACCP導入状況確認において、一部導入を認めてもらいました。又、2017年8月に厚生労働省のHACCPチャレンジ事業に登録させてもらいました。

Q)衛生管理に向けた取り組みを始めた事で、従業員の意識に変化はありましたか?

:少しずつですが、変わってきていると感じています。
これまでは、ただ言われた事をやっていた作業なども、「衛生管理の意味」をしっかり伝える事で、今ではその意図を汲んで作業をしてもらえるようになってきました。またその作業ひとつひとつについても、納得してやっていただけているという実感があります。
従業員それぞれが、製造工程の意味を理解しているので、その作業に逸脱した部分があった際、すぐに気付いてくれるようになりました。そのお陰で作業のミスが減りました。

Q)衛生管理への取り組みは、従業員にとっては「やる事」が増えていくため負担も大きいと思いますが、そこに対して現場から、反対の声、不満などはありませんでしたか?

:正直なところ、そのような方もいらっしゃいました。
ですが、ゆっくりゆっくり説明していく事で、少しずつみんなの意識も変わっていきました。取り組みを始めた4年前から比べると、大きく変わりました。
ただ少しでも気を緩めると、まだ元に戻ってしまう部分もあります。そこも含めて、継続して、また根気強くやっていくしかないかなと思っています。

Q)現在お使いのバーテック製品をお教えください。

:手洗い用に使う「私の爪ブラシ」と、工場を清掃するための「衛生管理用ほうき クネットタイプ」を使っています。

Q)これらのバーテック製品を導入するに至った経緯をお聞かせください。

:当社ではHACCP認証に向けて、食品衛生コンサルタントとして知られる株式会社フーズデザインの加藤先生にご協力を仰いでおります。その先生から「私の爪ブラシ」をご紹介いただいたのが、バーテックさんを知ったキッカケです。

最初は、その辺でも買える市販の「爪ブラシ」を3つほど購入して、それを従業員共有で使っていました。
しかし従業員から、使い回しは不潔に感じるという意見が出てきたのです。そこで加藤先生に相談したところ、「だったら良いものがある」と教えていただいたのが、バーテックさんの「私の爪ブラシ」でした。
加藤先生が紹介しているという信頼感はもちろんですが、カタログを見てみると、鏡や壁にくっつけてブラシを保管するホルダーも付いている点も魅力的に感じて、ひとり1個ずつ「私の爪ブラシ」を導入する事に決めました。これが2016年の頃です。

「信頼する加藤先生の紹介という事もあって、すぐに購入に踏み切りました」と植様

Q)「衛生管理用ほうき クネットタイプ」の導入はいつ頃ですか?

:これは、まだ最近ですね。2018年10月です。

Q)こちらは、どのような経緯で導入する事になったのですか?

:工場で使っているほうきの交換期限が来たのが、導入するキッカケでした。
この頃は「私の爪ブラシ」の評価が、社内的に高かった事もあって、市販品や競合他社のほうきと比較するような事もありませんでしたね。バーテックさんのカタログの中から、どれにするかを検討して決めた形です。

Q)実際にバーテック製品を使ってみた率直な感想をお聞かせください。
まずは「私の爪ブラシ」からお願いします。

:「私の爪ブラシ」は、爪がキレイになるという点はもちろんですが、導入の決め手になった「ホルダー付き」という部分が良かったです。
手洗い場の壁に貼り付けておけるので、保管がしやすいですし、またブラシ部分がどこにも触れないので、清潔な状態を保てます。
「衛生管理」を行うにあたって、最適な爪ブラシだったなと思っています。ちなみにブラシホルダーは、上下でずらして貼り付ける事で、ブラシから落ちる水滴などが他のブラシにかからないようにもなっています。これは、従業員からの意見を採用させていただきました。

手洗い場には、ひとり1個ずつ「私の爪ブラシ」を設置

Q)「爪ブラシ」をひとり1個にした時も従業員の意見を受けて動かれていました。従業員の声を汲み取って、出来る事は対応していくというのは、会社の方針なのですか?

:そうですね。従業員の皆さんに、お願いしなければならない事は多々ありますので、だからこそ会社としても、そんな皆さんの声を出来るだけ聞いていこうという姿勢を持つように心がけています。
ちなみに、ひとり1個制を導入したお陰で、従業員それぞれが「爪ブラシ」を自分のものと認識して、自分で掃除して、自分で清潔に保つようになってくれました。これは当初思っていなかった事でした。管理する側としては、すごくありがたかったですね。

Q)「衛生管理用ほうき クネットタイプ」の感想もお願いします。

:ブラシが前後左右に自由に動かせる点が、大きく役立ってくれています。
当社のような鰹節工場は、ドライな環境で作業をしなくてはならないので、水で洗い流す事が出来ません。鰹節製品の製造工程で出てくる、細かな粉末は、タオルによる拭き掃除と、ほうきによる掃き掃除で、綺麗にしなくてはならないのです。
しかし、機械と床の隙間は狭く、その間に入り込んでしまった鰹節の粉を、すべて綺麗にする事は、これまでのほうきでは困難でした。
しかし、「衛生管理用ほうき クネットタイプ」は、ブラシのヘッド部分を前後左右に自由に調整して、さらにしっかりと固定する事が出来ます。そのため、ブラシの角度をうまく調節してやれば、10cm程度の隙間しかない場所でも、大きな苦労なく掻き出せるようになったのです。これは大きなメリットでしたね。

ブラシを手前側に折り曲げる事で、機械と床の隙間も簡単に掃除可能に

その他、ほうきとしての使い勝手も良いようで、現場からは以下のような声が挙がってきています。

<現場からの声>
・ 前のほうきより軽くて使いやすい
・ 毛が硬めなので1回掃くだけで粉をすべて運んでくれる
・ 掃除が楽になった

その他、毛の色が赤や青といった原色で目立つので、万が一抜けて、製品に混入しそうになった場合も、すぐに分かるという点も良かったです。

Q)ちなみに現在、工場内のほうきはすべてバーテック製なのですか?

:工場内の清潔区については、すべて「衛生管理用ほうきクネットタイプ」です。
それ以外の場所については、一部まだ市販のほうきもあります。
ただこれは、まだ使えるから使っているだけです。バーテック製のほうきは、当社の衛生管理には必要不可欠なものになっていますので、交換時期が来たら、随時、「衛生管理用ほうき クネットタイプ」に切り替えていく予定です。

Q)ほうきは、毛の色が「赤」と「青」の2種類を導入されていますが、どのように使い分けているのですか?

:部門ごとに使い分けています。赤色が削り部門、青色が包装部門です。その理由は、定位置管理のためでもあります。
例えば包装部門に赤色のほうきがあれば、すぐに分かりますし、同じ赤色のほうきでも、ほうきと、その設置場所に「④」などの数字を貼って、必ず同じほうきが同じ場所にあるようにしています。

使ったほうきは、必ず決められた位置で保管するように管理

Q)バーテックの営業担当の評価、今後望むことをお聞かせください。

:最初のお付き合いから皆さん、いつも真摯に対応していただけていますし、本当に話をしやすい。気軽に電話も掛けさせていただいています。
基本的には、商社を通して発注しているため、いつも連絡を取り合っている訳ではありませんが、それでも、なにかあった時や、お会いした時には、気になる事をなんでも相談させていただいています。

先ほどもお話しましたが、今後、爪ブラシやほうきの交換時期が来ても、またぜひバーテックさんの製品を使っていきたいと思っていますので、ぜひ良いお付き合いをさせていただければと思っています。当社は、HACCP認証に向けた取り組みを行っています。
そのためにどうすれば良いのか、アドバイスをぜひお願いしたいと思っています。例えば虫の混入を防ぐために、扉の隙間に付ける防虫ブラシなんかも検討していかなければならないと思っていますので、そのお話も伺いたいですね。

「一人あたりの生産性の最大化と、衛生管理を、両立させられる提案を期待しています」と戸田様

Q)今後の株式会社まるじょうの展望をお教えください。

戸田:最近は、既存のお客様はもちろん、新たに取引するにあたって、衛生面などの確認のために、ほとんどの企業様が、一度は工場にお越しになります。工場としては、その際に、お客様が来た時に契約まで繋がるような「営業活動が出来る」工場になる事を、最終的な目標にしています。
そのために製造部門には、衛生管理はもちろん、帳簿、製造ロットの管理など、細かなマニュアルが存在しています。こうした取り組みを、すべて達成するのは大変だと思いますが、今、完璧なものに向けて、頑張ってもらっているところです。

また会社としては「衛生管理」だけでなく、「アメーバ経営」にも取り組んでいます。管理レベルを高めていくことで、時間当たり収益の最大化を目指す「アメーバ経営」の生産性をよりいっそう高めていくことが出来ると思います。
バーテックさんには、そのためにも、ぜひ「効率的な衛生管理」ができる方法についても、色々と提案いただければなと思っています。

営業担当より一言

お忙しいなか取材にご協力いただき誠にありがとうございました。今後ともお客様のお役に立てるよう製品の開発、提案に精進致します。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

取材日時 2018年11月
取材・執筆 カスタマワイズ

導入製品

株式会社まるじょう 様

所在地:広島県尾道市古浜町2番50号
創業年月:1884年(明治17年)
従業員数:45名
Webサイト:https://www.e-marujo.co.jp/

株式会社まるじょうは、1884年(明治17年)に海産物問屋として生まれ、近年では、花かつおや削り節などの「鰹節」に特化した製品を専門的に販売している、創業134年を数える老舗企業です。 一般消費者向けの製品を、所在地の広島県を中心に西日本圏にて展開する他、ブライダルギフトは全国にて展開。結婚披露宴の引き出物の、欠かせない「縁起物」として、多くのお客様から利用されています。
株式会社まるじょう 様

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