「観光銘菓」の製造・販売を行っている、昭和22年創業の老舗菓子メ ーカー

「7Sラック」のお陰で清掃用具を清潔に、 ミスなく保管できるようになりました。 ブラシを吊るす位置が色分けされているので、 説明しなくても片づけ方を理解してもらえます!

京都宝製菓株式会社

京都宝製菓株式会社

京都宝製菓株式会社では、清掃用具をより清潔に保管するためにバーテックの衛生管理用具管理用アイテム「7Sラック」を導入。湿気の多い場所ながら、カビの発生なく清潔に保管できようになっただけでなく、ミスのない定位置管理にも繋げることができたと、高い評価をいただいています。そこで同社の「栗東(りっとう)工場」で衛生管理に携わる製造部 品質管理課 係長 國村様に、「7Sラック」導入の経緯やその評価について詳しく伺いました。

京都宝製菓株式会社について

Q)京都宝製菓株式会社には約 2 年前の 2022 年にも取材をさせていただきました。あれから大きな変化があったり、新たなヒット商品などが生まれているようでしたら教えてください。

※参考:前回の京都宝製菓株式会社様への導入事例記事(https://burrtec.co.jp/sanitary/case/kyoto-takara/

事業について、大きな変化はありません。以前から変わらず、駅の売店や土産物店などで買える「観光銘菓」の製造と販売をメインに事業を展開しています。ちなみに、「栗東工場」におきましては、前回認証に向けて動いている段階だった食品安全マネジメント規格「JFS」の「B 規格」を、お陰様で 2023 年 7 月に取得することができました。近年生まれたヒット商品として挙げられるものと言えば、琵琶湖の形をモチーフにした「びわこフィナンシェ」ですね。滋賀県のお土産として非常に好評をいただいております。なお、この成功を受けて、今後はご当地の名所や名跡などを形にしたフィナンシェ製品の展開を検討中でして、いつかは全国的にサービスを広げていきたいとも思っています。

京都宝製菓株式会社
製造部 品質管理課 係長
國村 宏之 様

「プリン」「餅」の生産ラインで使う清掃用具置き場として活用!

Q)今回導入された「7S ラック」の導入状況について教えてください。

工場内の「プリン」および「餅」のふたつの生産ラインで使う清掃用具の保管用ラックとして、2023 年 10 月から活用しています。本来なら、ひとつの生産ラインにつき、ひとつのラックというのが理想だと思います。ただ工場内のスペースの関係で、一番コンタミ(交差汚染)における問題が発生しにくい「プリン」と「餅」のラインの清掃用具をひとつにまとめる形になりました。ただ、問題が発生しにくいと言っても、「プリン」を下、「餅」を上と、しっかりエリア分けは行っています。なぜなら「餅」は大豆とミルクしかアレルゲン物質を使っていませんが、「プリン」はそれに加えて他のアレルゲン物質も使っているからです。万が一、清掃用具から粉や液体が下に落ちてしまっても、コンタミ上問題がないように配慮しました。

「プリン」と「餅」の生産ラインに設置された「7Sラック」

Q)「7Sラック」導入前まで、清掃用具はどのように保管されていたのですか?

除菌水を満たしたプラスチック容器の中に、ブラシやヘラなどを漬け置きする形で保管していました。ただし、この方法は除菌水をこまめに変えないと、逆に雑菌が繁殖してしまう可能性があることが問題でした。例えばお盆休みなどで数日間工場が休業してしまうと、せっかく綺麗に洗った清掃用具が、逆に菌によって汚くなってしまうのです。

「7Sラック」導入前のブラシの保管状況

清掃用具の清潔な保管に最適な「7Sラック」の存在を知ってすぐに導入

Q)「7Sラック」を導入するに至った背景を教えてください。

そういう訳で、清掃用具の保管については、前々から課題感を持っていました。また、漬け置き状態の清掃用具をご覧になったバーテックの営業担当さんからは、「乾燥状態で保管した方が良いですよ」と、常々言われてもいました。しかし、私たちが使っている清掃用具を、乾燥状態で清潔に保管できるようなアイテムは巷に見当たりません。また、社内に工具などがある訳でもないので、イチから作ることも難しい。そのため、なかなか改善への取り組みができずにいたのです。そんなある日、バーテックの営業担当さんから「7S ラック」が新しく発売されることを教えていただいたのです。話を聞いてみると、まさに「抱えていた課題」を解決してくれる商品。信頼を置いているバーテックの営業担当さんからの勧めだったこともあって、すぐに導入させていただきました。

バーテックの営業担当に対する評価は 10 点満点!

 

Q)バーテックの営業担当とは、よくやり取りをされているのですか?

はい。私からは「こんなブラシないですか?」といった要望を投げかけることが多いですね。というのも、バーテックさんは、ちょうど欲しい時に欲しいブラシを開発したり、発売されることが多いんですよ。例えば、先ほど少しお話した「JFS」の「B 規格」を取る時もそうですね。きな粉を払うロールブラシを食品対応のものに交換しなければならなかったので相談したら、「ピッタリの商品が出ました」と言われて、導入させていただいたことがあります。お陰で、いわゆる「昭和のブラシ」から脱却することができました。逆にバーテックさん側からは、ご提案やアドバイスをいただくことが多いですね。いつも感謝しています。

食品衛生法に適合したロールブラシ
(ロジスブラックシステムブラシ)

Q)バーテックの営業担当に対する評価を教えてください。

10 点中 10 点です。こちらの要望や相談に対して親身に対応してくれる点や、私が「面倒くさがり」だと理解して、そんな私にぴったりの商品を勧めてくださる点は、特に助かっています。また、商品を勧める時も、無理に勧めるのではなく、引く時は引いてくれる。その辺りも含めて、ありがたいと感じています。

清潔に、かつミスなく清掃用具を保管できる点が「7Sラック」の魅力

Q)実際に 1 年弱使ってみたからこそ感じた、「7Sラック」の良いところを教えてください。

大きくは次の 3 点です。

清掃用具を清潔に保ってくれる

まず、課題だった衛生面で言うと、しっかり清潔さを保ってくれるところですね。「7Sラック」を設置した場所は、水気が多く、湿度も多い場所です。しかし、まったくカビることなく、清掃用具を清潔な状態で保ってくれているので、凄いと思いました。

一目で片付け状態を把握できる

あとは、パッと見ただけで、清掃用具が片付けられているか分かる点も魅力です。「7Sラック」は、全体が青色で統一されているのですが、ブラシやヘラを設置する部分だけ「白」で塗られています。そのため、清掃用具が片付いていないと「白」が際立って目立つ仕組みになっているのです。

現場職員の片付けミスがなくなる

また、この色分けは「このブラシはここに置く」という指標にもなっているので、詳しい説明をしなくても現場職員に片付け方が伝わるのも良いですね。パズルみたいに、白で塗られた箇所と同じ形の清掃用具を吊るすだけですから、ミスがなくなります。さらには、そうしたミスをなくすための社員教育を考えたり、実施する必要性もなくなりました。当社では、工場内の「ルール」と「チェック」は、できるだけ少ない方が良いという考えのもと、「仕組みづくり」を行っています。そういう意味でも「7Sラック」導入はとても良かったと実感しています。

「7S ラック」なら、ブラシの設置位置、設置状況が一目で確認可能

 

京都宝製菓が目指す「仕組みづくり」と「現場職員の教育」

Q)「ルール」と「チェック」をなるべく少なくした「仕組みづくり」を行っているとのことですが、その理由を教えてください。

「ルール」と「チェック」が多くなると、極論を言えば「ルールを守れているかのチェックをチェックする」みたいな業務まで必要になってきます。「ルール」と「チェック」の多さで完璧を目指すと、際限がなくなるんですよ。ですので、なるべくシンプルなルールをつくったり、機械化、自動化してチェックをなくすことで、管理者や現場の手間や、時間的な負担を減らせればと考えています。あとは、現場職員の皆さんにそのシンプルなルールをしっかり守っていただけるよう、教育「7Sラック」なら、ブラシの設置位置、設置状況が一目で確認可能面にも注力しています。

Q)具体的にどのように教育をされているのですか?

まず「伝える」という観点から言うと、「朝礼」で全職員に通知すると共に、そこで伝えた内容を「報連相用紙」にまとめて回覧させています。用紙にひとりひとりサインを書かせることで、「しっかり読んだ」という認識を持ってもらうようにしています。衛生管理について「高い意識を持ってもらう」という部分では、「外部」の力に頼ることが多いですね。なぜなら、社内の人間に言われた時よりも、「周りから指摘されてしまった」と感じた時のほうが、反発心がなくなるし、心に良く響くからです。そのため、弊社では意識的に、バーテックさんをはじめ、衛生管理に関わる取引先から意見をいただくようにしています。その他、バーテックさんが定期的に開催している「工場見学会」も、従業員の意識改革にはとても有用でしたね。

バーテックが主催する「工場見学会」とは?

Q)バーテックが主催する「工場見学会」について教えてください。

食品工場を持つ会社が集まって、他社の工場を見学し、衛生管理について意見交換をするという催しです。ちなみに、私はこれまで、3 社の工場を見せていただきました。また、弊社に他社さんが見学に来られたこともあります。

Q)「工場見学会」に参加するメリットを教えてください。

一番は、他社さんの衛生管理の状況を目の当たりにできるところですね。なぜなら、自社の工場での取り組みでまだ及んでいないところがあれば、恥ずかしいと感じると共に、その良さを取り入れることができますから。また、他社さんがまだ取り組めていない衛生管理を、弊社が既にやれていた時は、自信に繋がるという良さもあります。副産物的なメリットとしては、「稟議」が通しやすくなるという一面もありました。ここ「栗東工場」はとても古くて、床の塗装が剥げたり、穴が開いたりしていました。「工場見学会」の際に、他社さんから「このままでは水が溜まって不衛生ですよ」と指摘されたことで、決裁権を持っている部長が動いて、一気に床の修繕に繋がりました。修繕は全部で 200 万円ほど掛かるため、なかなか踏み切れずにいたので、とても良い機会になったと感じています。

Q)この「工場見学会」は、希望すればバーテックと取引のない企業も参加できるということで、おすすめのポイントがあれば教えてください。

やっぱり、同業の他社さんから話を聞くことができる点ですね。通常、工場の衛生管理を考える時は、バーテックさんをはじめとする取引先からアドバイスをいただくことが基本です。しかし、「工場見学会」では、同じことで悩んでいた他社さんから、衛生管理の「ヒント」や「答え」を貰うことができます。衛生管理に悩んでいるなら、参加する意義はとても大きいのではないでしょうか。私も、継続的に参加していく予定です。

3 台の「7S ラック」の追加導入が決定済み!

Q)今後の展望を聞かせてください。

衛生管理全体の話で言えば、いつか床の全面改装ができると良いですね。先ほど約 200 万円を掛けて床の修繕を行ったとお伝えしましたが、まだ水はけは完璧じゃないですし、大きな溝も残ったままです。他社さんの新しい工場を訪れた際に見たような、「なだらかな傾斜になっていて、溝がなくても、また水切りをしなくても綺麗に水がはけていく構造」の床にできれば理想的ですね。かなり先の話になると思いますが、うちもいつか実現させたいです。バーテック製品に関する話であれば、実は既にいくつかの製品の導入が決定しています。「7Sラック」についても、追加で 3 台の導入が決まっていまして、これからバーテックの営業担当さんと相談して、どこに設置するのか決めていくところです。

Q)バーテックに期待することを教えてください。

まずはこれまで通り、適切なアドバイスをお願いします。また、こちらからも随時、いろんな要望を出させていただきますので、ぜひそうした意見も取り入れていただきながら、良い商品を作っていただけることを期待しています。そして、工場の衛生管理をより良くすることにご協力いただくと共に、私たちの仕事をもっと楽にしていただければと思います。本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

写真左から、弊社・中川、國村様、弊社・清水、弊社、末松。

取材日時 2024 年 9 月
取材・執筆 カスタマワイズ
※ 業務内容、写真、インタビュー内容は取材当時のものです。
※ 所属組織は 2024 年 9 月 12 日時点のものです。

導入製品

京都宝製菓株式会社

所在地:京都市右京区嵯峨天龍寺造路町31(本社)
取材先:滋賀県栗東市六地蔵1060(栗東工場)
創業:昭和22年
社員数:110名
URL:http://www.kyoto-takara.co.jp/
京都宝製菓株式会社は、昭和22年創業の老舗菓子メーカーです。空港、高速、ホテルなど全国の特約店にて自社開発の「観光銘菓」を販売する他、企業と組んだOEM商品の開発、さらには市場調査、素材発掘、企画、店舗作りなど、菓子にまつわる幅広い業務に携わっている点が特徴です。扱う商品も、団子、饅頭、クロワッサン、クッキーなど多岐に亘っており、これまで数多くの顧客や地域を「菓子」の提供や、それに付随するサービスを通してバックアップしてきました
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