【後編】食品工場内の害虫発生を防ぐためには、「防虫清掃」がカギ!

【後編】食品工場内の害虫発生を防ぐためには、「防虫清掃」がカギ!

食品工場内で、繰り返し虫が発生していませんか?工場内で虫が発生してしまうのは、「防虫清掃」ができていないからかもしれません。【前編】では、虫の発生要因と解決方法である「防虫清掃」について、【中編】では、食品工場で特に問題となる内部発生虫の特性と発生箇所についてご紹介しました。この記事ではこれらの虫の発生を抑制するための効果的な清掃について解説します。

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チョウバエ発生を抑制するおすすめ清掃方法


チョウバエはグレイチングや排水溝に発生しやすい虫です。ぬめりのある場所など、水回りは特に注意が必要です。チョウバエは、2~3日で卵が孵化し、1~2週間で幼虫からサナギになった後、2~3日で成虫になります。成虫になった後は1~2週間生きると言われており、この期間に200個近くの卵を産みます。この短い成長サイクルの間に大量の卵を産むチョウバエが工場で内部発生してしまうと、爆発的に数が増えてしまいます。そのため、チョウバエの発生を抑制するには、グレイチングや排水溝の清掃を毎日行うことがとても重要です。

チョウバエが発生しやすい場所:グレイチングや排水溝の清掃について

写真1:グレイチング

 

グレイチングや排水溝におすすめの清掃用具

通常のデッキブラシと異なり、毛先が180°広がっているため、排水溝の底面だけでなく、一度に側面も清掃ができます(図1)。また、本製品はHACCP製品認証*1を取得しているため、製造現場でも安心してご利用いただけます。

図1:通常のデッキブラシとワイドデッキブラシの違い

チャタテムシ発生を抑制するおすすめ清掃方法


チャタテムシはカビやホコリを食べる虫です。そのため、カビが発生しやすい箇所、例えば包装や充填機械内部、汚れたパレット、古い段ボール、紙類、埃や汚れの溜まった床、壁、天井裏、内壁、保管原材料など、あらゆるところから発生します。チャタテムシは成虫になった後、毎日1~2個、生涯で換算すると200個近くの卵を産みます。黒カビはチャタテムシの餌であるため、工場内のカビ対策が非常に大切です。カビの発生を防止するためには、湿度を60%以下に維持することと、以下①~④の発生しやすい箇所を毎日清掃することが重要です。

チャタテムシが発生しやすい箇所①:ベルトコンベアの裏側とサイド部分の清掃について

写真2:ベルトコンベアの裏側とサイド部分

コンベアの裏側やサイドの部分は清掃がしにくくいため、有機物が溜まりカビが生えやすいポイントです。

ベルトコンベア清掃におすすめの清掃用具

リニューアルにより従来品より軽量化しました。また、清掃に使用後のブラシ自体の清掃のしやすさを追求し、丸みを帯びたデザインに変更しました。本製品はHACCP製品認証* を取得しておりますので、製造現場内でも安心してご利用いただけます。

チャタテムシが発生しやすい箇所②:配管の細部の清掃について

写真3:配管の細部

細かい部品などあるため清掃しにくいポイントです。

配管の細部清掃におすすめの清掃用具(1)

ブラシの幅が12㎜、ブラシの固さも固めに設計しています。そのため細部清掃に最適です。本製品はHACCP製品認証* を取得しておりますので、製造現場内でも安心してご利用いただけます。

配管の細部清掃におすすめの清掃用具(2)

こちらの商品はブラシ幅3.5mmで設計しており、ブラシの先端がカーブしているため、より細部にピンポイントで清掃ができます。また、ミゾッコブラシはブラシ部分が交換可能です。

チャタテムシが発生しやすい箇所③:天井の清掃について

写真4:天井

手が届きにくく、日常清掃が行き届きにくい天井へ結露を溜めてしまうとカビが発生しやすくなります。

天井の清掃におすすめの清掃用具

こちらの商品は、一体成型で設計しています。一体成型ではないワイパーの場合、結露と設置面の間に隙間ができてしまい、結露の除去がしにくくなることで、天井に結露が残ってしまうことがあります。しかし、当社ワイパーは、一体成型でシンプルなデザインのため、結露を一気に除去できます。除去した結露は専用ボトルに貯めることができ、また、専用ホースに繋げばダイレクトに排水溝に流すことも可能です。本製品はHACCP製品認証*1を取得しているため、製造現場でも安心してご利用いただけます。

チャタテムシが発生しやすい箇所④:蛇腹のホースの清掃について


蛇腹の部分に残渣が溜まり、カビが生えやすいポイントです。

ホースの蛇腹清掃におすすめの清掃用具

蛇腹のような入り組んだ部分の清掃は、泡洗浄がおすすめです。泡洗浄の方法として、泡をかけて30分放置することにより、汚れが浮いて効率的な洗浄ができます。
※当社では、泡洗浄機の取扱はしておりません。

チャバネゴキブリ発生を抑制するおすすめ清掃方法


チャバネゴキブリは高温多湿の場所を好みます。生涯500個近くの卵を産みますが、卵は殺虫剤が効きにくいため、孵化させないようにするには、高温多湿になる場所の毎日の清掃が非常に大切です。水を使った清掃をした後は湿度が高くなってしまうため、乾燥の工夫が必要です。特に乾燥しにくい場所では、サーキュレーターを使用することもおすすめです。

チャバネゴキブリ発生しやすい箇所:シンク下の清掃について

写真6:シンク下

チャバネゴキブリは、じめじめした場所や暖かい場所に生息しますので、特にシンク下やシンク下の棚などに注意が必要です。また、清掃するだけでなく、高温多湿の場所をなくすためには、乾燥させることも重要です。

シンク下の清掃におすすめの清掃用具(1)

こちらの商品は360°近くブラシを植毛しているため、シンク下だけでなく、シンク下の棚裏も同時に清掃ができます。本製品はHACCP製品認証*1を取得しているため、製造現場でも安心してご利用いただけます。

シンク下の清掃におすすめの清掃用具(2)

こちらの商品は一体成型のため、スクイージー自体に菌が溜まりにくく、清潔に使用することができます。また、ネジを使用していないため、ネジ脱落による異物混入の恐れがありません。本製品はHACCP製品認証*1を取得しているため、製造現場でも安心してご利用いただけます。

まとめ

工場内部で虫を発生させないためには、虫の特性に合った清掃をすることで、残渣やホコリ、カビといった虫の餌をなくすことが重要です。清掃方法や清掃手順にお困りの方は、当社が行う『食品工場スマイルプロジェクト』の実施をおすすめします。

HACCPリーダー資格2を持つ、当社清掃ブラシのプロが、お客様のご要望や問題点をお伺いし、現場に合った最適なブラシや清掃道具の管理方法、防虫対策などについてご提案します。品質・生産性の向上に貢献するだけでなく、従業員様の衛生意識や働きがい向上にまでアプローチし、食品工場で働く皆様が笑顔になるお手伝いをさせていただきます。ご興味のある方は、こちらのページ「衛生管理・防虫対策を無料診断~食品工場スマイルプロジェクトのご紹介~」をご覧いただき、お申込みください。


*1 HACCP製品認証について、詳しくは以下のページをご覧ください。
食品工場がHACCP製品認証を活用するメリットとは?

*2 HACCPリーダー資格について
厚生省通知・平成9年2月3日 総合衛生管理製造過程の承認制度に係る「HACCPシステムについて相当程度の知識を持つと認められる者」のに準じた講習を受講し、HACCPからFSSCまで衛生管理のサポートができる資格です。

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「【前編】食品工場内の害虫発生を防ぐためには、『防虫清掃』がカギ!」
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