食品工場や倉庫では侵入防止策が必須!侵入しやすい虫の種類や経路、具体的な対策などを解説

食品工場や倉庫では侵入防止策が必須!侵入しやすい虫の種類や経路、具体的な対策などを解説

食品工場や倉庫などでは、虫をはじめとしてさまざまな異物が混入します。中でも虫の混入割合は高く、とくに食料を扱う食品工場としては、衛生面や顧客からのイメージ的にも混入は絶対に防ぎたいところです。虫は外部から侵入したり内部で繁殖したりするため、具体的な侵入経路や繁殖場所を特定し、適切な方法で対策することが重要です。今回の記事では、工場で侵入しやすい虫の種類や侵入経路、具体的な対策などについて解説します

工場や倉庫では虫の混入割合が非常に多い

工場や倉庫内における異物混入の割合として、最も高いものが「虫」です。実際に、全国127の自治体に寄せられた「異物混入の内訳」を見てみると、虫の割合が圧倒的に高いことがわかります。
画像引用:なぜ、食品工場内に虫(害虫)が発生するのか?最適な外部侵入ルート対策方法

虫は生き物であり自由に動き回るため、他の無生物を比べて混入を防ぐのは難しいのが現状です。しかも、虫はわずかな隙間から侵入してくるうえ、工場内部で繁殖します。ただでさえ小さく気付きにくい虫が工場内部で増えてしまうと、あとから駆除で苦労するでしょう。

画像引用:なぜ、食品工場内に虫(害虫)が発生するのか?最適な外部侵入ルート対策方法

とくに食品工場で虫が混入するのは致命的な事態

とくに食品工場で虫が混入してしまうのは、致命的な事態です。以下のように企業へ大きな打撃を与えかねません。
・製品に虫が紛れるリスクがある
・消費者にアレルギーや食中毒などの健康被害を及ぼすリスクがある
・企業のブランドイメージを大きく損ねる

製品に虫が紛れるリスクがある

工場内部に虫が侵入すると、食品に虫が混入するリスクがあります。万が一、食品への虫の混入に気付かず出荷すると、品質を低下させるだけでなく「このお店の商品に虫が入っていた」という形でSNSでの炎上もあり得るでしょう。また、虫が混入していた商品は、すべて回収しなければなりません。商品回収には多額のコストがかかるうえ、原因究明および対応策の考案も必要となるため、企業のリソースを大きく圧迫するでしょう。

消費者にアレルギーや食中毒などの健康被害を及ぼすリスクがある

虫には無数の雑菌が付着しています。その雑菌だらけの虫が食品に混入し消費者が食べてしまうと、食中毒などの悪影響が出るかもしれません。もし消費者に影響が出れば、企業の責任問題に発展し法的に訴えられるリスクもあります。

企業のブランドイメージを大きく損ねる

消費者が混入した虫を誤って食べたことで、必ずしも健康被害が出るわけではありません。とはいえ、世間からすると「食品会社の商品に虫が混入していた」というのは、大幅なイメージダウンにつながります。衛生面への信頼が崩れて顧客離れが発生すれば、企業全体の利益低下につながる恐れもあるでしょう。とくに日本は、食品衛生面への意識が高いため、一度虫の混入が起きれば信頼を取り戻すのは難しいです。

工場に侵入しやすい虫の種類と具体的な侵入経路

食品工場に侵入しやすい虫の種類としては、以下が挙げられます。
・ハエ
・ゴキブリ
・ハチ
・蚊
・蛾
・蝶
・アリ
・ムカデ
・ヤスデ
・ユスリカ

上記のような虫は、主に以下の方法で工場へ侵入します。

外部からの侵入

外部からの侵入には、主に以下の4種類があります。
・飛来侵入:ドアや窓などの開口部から侵入する方法。ハエや蛾、蚊などの主な侵入方法
・歩行侵入:工場の床や壁などを這って侵入する方法。ゴキブリやアリなどの主な侵入方法
・排水系発生侵入:工場内の排水設備の不備や水回りなどを経由して侵入する方法。水場は湿度が高く不衛生になりやすいため、さまざまな虫が侵入しやすい
・人為的な侵入:工場に出入りする人物の衣服や原材料に付着して侵入する方法

内部での繁殖

虫は外部から侵入するだけでなく、工場内部でも繁殖して数を増やします。例えば、水回りなど湿気が多い場所はカビが発生しやすいため、虫にとって絶好の餌場です。定期的に水気を拭き取るなどで衛生面を保たなければ、虫の繁殖場所となってしまうでしょう。また食品工場の場合は、食品の残りかすが溜まったり材料庫に大量の食材が保管されていたりします。そうした食材も虫の餌となるため、誤って商品に虫が混入しないよう入念なチェックが必要です。さらに、機械の隙間に虫が隠れていることもあるでしょう。冷蔵庫や材料の保管庫、キャスターのコマなど、普段あまり意識しない部分を注意深くチェックしなければわかりません。

対策の実施前に具体的な虫の侵入経路を把握しておく

上記で解説したように、虫はさまざまな経路から侵入します。そのため虫の侵入対策を実施する場合は、具体的に「工場のどこから虫が侵入してきたか?」「何が原因で虫が工場内で繁殖しているのか?」という原因の把握が重要です。虫の侵入経路や繁殖場所を把握できれば、原因に合わせた適切な対策を実施できます。工場は広く機械も多いため、上記4つの侵入経路(飛来侵入・歩行侵入・排水系発生侵入・人為的な侵入)と内部の水場や倉庫など、可能性のある場所は隅々までチェックしましょう。

「外部からの侵入」「内部での繁殖」の両方で侵入対策が必須!

具体的な虫の侵入経路が判明したら、各侵入経路に合わせて対策を行いましょう。「外部からの侵入対策」と「内部での繁殖対策」の両方を実施することが重要です。

外部からの侵入対策

外部からの侵入対策として以下が挙げられます。
・エアカーテンを設置する
・工場の周囲に殺虫剤や防虫剤を撒いておく
・照明器具に虫が集まらないようにする
・ドアやシャッターに防虫ブラシを設置する

エアカーテンを設置する

エアカーテンとは、飛来侵入の防止目的で取り付ける専用カーテンのことです。ドアや窓の開口部に取り付けて気流を通し空気の壁を作ることで、虫の侵入を防ぎます。製品によっては、気流と一緒に忌避剤を拡散させて、より高い侵入防止効果を発揮するエアカーテンもあります。

工場の周囲に殺虫剤や防虫剤を撒いておく

虫が発生しやすい場所に殺虫剤や防虫剤を撒いたり設置したりすることも有効です。ただし、食品工場では食べ物を扱う関係上、使う殺虫剤や防虫剤の種類に気を遣いましょう。人体に影響がない成分を利用した薬剤や臭いを発しない製品を選ぶことがオススメです。

照明器具に虫が集まらないようにする

虫は光に集まりやすいので、照明器具に一工夫を施して集まらないようにしましょう。例えば、以下のような対策が効果的です。
・紫外線を発しないライトを使う
・紫外線をカットするカーテンやフィルムを貼る
・電撃殺虫器(触れた虫を感電死させる装置)を設置する
照明器具に虫が集まっている様子は見た目もよくないため、職場環境に清潔感を出すためにも対策が必要です。

ドアやシャッターに防虫ブラシを設置する

工場では、出入り口にオーバーヘッドドアやシャッターを導入しているケースが多いでしょう。オーバーヘッドドアなどでは、下部の隙間を埋めて虫を侵入させないことが大切です。

隙間を埋めるには、専用ブラシを取り付けることが有効です。例えばバーテックでは、オーバーヘッドドアに取り付けられる「オーバーシャット」を取り扱っています。オーバーシャットはブラシの毛量が3列植毛であるため、ドアの隙間をきっちり埋められます。ゴムは簡単にハサミで切断できるため、ドアの寸法に合わせた調節も簡単です。

内部での繁殖対策

内部での虫の繁殖を防ぐには、虫の発生源となる部分を重点的に清掃することが大切です。具体的には以下のような場所を清掃しましょう。
・グレイチングや排水溝
・ベルトコンベアの裏側とサイド部分
・配管の細部
・天井
・蛇腹のホース
・シンク下

普段はなかなか目に付かない細かい場所に虫が繁殖するため、定期的な清掃は欠かせません。とくに食品工場では、食材に虫が混入すると企業の信頼性を大きく損ねるため、商品を運ぶベルトコンベアや配管などの細かい部分の掃除に気を遣いましょう。

各場所の詳しい清掃方法については、以下の記事で解説しています。
「【前編】食品工場内の害虫発生を防ぐためには、『防虫清掃』がカギ!」
「【中編】食品工場内の害虫発生を防ぐためには、『防虫清掃』がカギ!」
「【後編】食品工場内の害虫発生を防ぐためには、『防虫清掃』がカギ!」

「虫が侵入できない環境」を構築することが重要!

上記で解説したように、定期的な清掃によって虫の繁殖を抑えることが大切です。しかし、それ以上に「そもそも虫の侵入を防ぐ意識」を強く持ちましょう。虫の侵入自体を防げれば、内部の繁殖リスクをグッと抑えられるうえ、清掃の手間も削減できます。

虫の侵入を防ぐ手段として、専用ブラシの設置が手軽でオススメです。ブラシであれば、防虫対策のための建物の大規模の改修工事が不要で、既設シャッターへ後付けで設置することができます。

バーテックでは、以下のように虫の侵入対策に使える製品を幅広く取り扱っています。

バーシャットⅡ:電動シャッター、手動シャッター、パイプ式シートシャッターに設置できる。2列植毛のため、気密性・防虫効果が共に高い。ブラシのみ交換できるため、ランニングコストを削減できる

オーバーシャット:3列植毛のボリュームある毛量でオーバーヘッドドアの隙間をしっかり埋められる。ハサミで簡単にカットしてサイズ調節可能

バーカットMLA:地面の勾配に合わせて柔軟に上下するフレキシブル構造であるため、ブラシへの負荷を軽減しつつドア開閉時の抵抗を吸収する。摩擦が小さいため、耐久性もバッチリ。ブラシが劣化したら、ホルダーから取り外して簡単に交換できる

 

このようにバーテックの専用ブラシは、手軽に導入できるうえ耐久性も高いです。そのため、一度導入すれば手間をかけずに日常的な虫の侵入を減らし、清掃処理の時間なども短縮できます。手軽な導入で高い費用対効果を発揮できるため、虫の侵入を防ぎたい食品工場は、ぜひ導入をご検討ください。

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