ブラシの適切な管理方法〜二次汚染を防ぐ2つのポイント〜

ブラシの適切な管理方法〜二次汚染を防ぐ2つのポイント〜

洗浄・清掃は、食品事業者における衛生管理の基本です。洗浄・清掃用具も適切な管理を怠ると、食中毒などを発生させる二次汚染の原因となります。今回は、管理方法に見たブラシの衛生状態についての調査結果を通して、適切な管理方法をご紹介します。

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二次汚染とは?

二次汚染とは、細菌に汚染された手やまな板、調理器具などを介し、食品へ細菌がうつることをいいます。

よく知られている二次汚染による食中毒事例としては、漬物が原因の腸炎ビブリオ食中毒などがあります。

 

その洗浄・清掃活動が食中毒の原因となる可能性も

洗浄・清掃用具も例外ではありません。

せっかく時間と手間をかけて洗浄・清掃活動をしても、そこで使用した道具がすでに汚染されていては、すべてが無駄になるどころか、食中毒発生の原因になる恐れまであります。

効果的に洗浄・清掃を行うためにも、まずは道具の衛生状態をチェックし、適切な管理により清潔に保つことが重要です。

 

管理方法別に見たブラシの衛生状態

バーテックブラシをお使いいただいているお客様15社に対し、ブラシの管理方法についてのヒアリングを行い、その衛生状態を調査しました。

それぞれの衛生状態は、ATP検査によって算出された、汚染度を示すRLU値から評価しています。

バーテックブラシのRLU値の基準値は、食品に直接触れる場所を洗浄・清掃するブラシで500RLU以下、食品に直接触れない場所を洗浄・清掃するブラシを1000RLU以下としています。

 

①使用時/使用後にブラシを中性洗剤で洗浄/漬け置き後、乾燥させた場合

中性洗剤で洗浄/漬け置き後、乾燥させることで、すべてのブラシの汚染度を400RLU以下に抑えることができています。

 

②使用後、中性洗剤に漬け置きした場合(乾燥なし)

使用後、中性洗剤に漬け置きし、乾燥させなかった場合は、半数近くのブラシの汚染度が1000RLU以上と非常に高い値となっています。

 

③使用後、次亜塩素酸に漬け置きし、乾燥させた場合

使用後、殺菌剤に漬け置きし乾燥させることで、ブラシの汚染度は400RLU以下に抑えることができています。

 

④使用後、次亜塩素酸に漬け置きした場合(乾燥なし)

殺菌剤に漬け置き後、乾燥をさせなかった場合、1/3以上のブラシの汚染度が1000RLU以上と高い値となりました。

 

二次汚染を防ぐ、ブラシの適切な管理方法の2つのポイント

この調査結果から、中性洗剤で洗浄後、しっかり乾燥させた場合が、汚染度の指数であるRLU値をもっとも抑えることができていることがわかりました。

 

ポイント1:洗浄

洗浄・清掃時に洗剤を使うか、使わない場合は洗浄・清掃後にブラシを洗剤でしっかりと洗いましょう。

 

ポイント2:乾燥

ブラシの洗浄後はしっかりと乾燥させましょう。

専用の場所を設けて、フックに吊るす、カゴに入れるなど、他のものとの接触を少なくしてよく乾燥させ、保管してください。

 

一方で、使用後、中性洗剤もしくは殺菌剤に漬け置きし、乾燥させなかった場合はRLU値が高くなる傾向があることがわかりました。

この要因としては、浸透液中にて微生物が増殖したことや、一緒に漬け置いた他のブラシの汚れが付着する交差汚染により、ブラシが汚染された可能性が考えられます。

特に、殺菌能力のない洗剤に長時間漬け置いた場合は、微生物の増殖の危険性が高いといえます。

また、食品工場によく見られる手法に、洗剤や殺菌剤への浸漬がありますが、これも長時間の浸漬は交差汚染や、浸漬液内で微生物が増殖するリスクがあるので、注意が必要です。

※同じ管理方法でも汚れの種類によってRLU値にばらつきが出る可能性があります。高い値が出た場合は、洗浄時間を長くするなどして、自社の基準値以内に管理してください。

 

まとめ

今回の調査により、適切な洗浄・清掃用具の管理を怠ると、それら自体が細菌やウイルスの温床となり、洗浄・清掃のたびに汚染を広げてしまう可能性があることがわかりました。

 

洗浄・清掃というと、その対象にばかり注意が向けられ、それらを清潔にする洗浄・清掃用具は当然清潔なものだと思い込みがちです。

 

ブラシをはじめとする洗浄・清掃用具も清潔に使うことが、衛生管理の基本を支えます。

ぜひ、管理方法をチェックし、洗浄・清掃活動の質の向上につなげていただければと思います。

 

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