美術品の輸送、貿易物流、海外引越をメインとした事業
バーカットMLAによって夏場の虫の侵入が劇的に変化!
ヤマトグローバル ロジスティクスジャパン株式会社 様
ヤマトグローバルロジスティクスジャパン株式会社は、様々な企業の国際間物流を支え続けている、ヤマトホールディングス株式会社の100%出資子会社です。その中で「美術品輸送カンパニー 関西美術品支店」は、美術品の輸送や保管に特化した事業を展開しています。
美術品の輸送、貿易物流、海外引越などを展開しているヤマトグローバルロジスティクスジャパン株式会社では、美術品を保管する倉庫の出入口にバーテックの隙間対策用ブラシを導入し、虫の侵入を大きく減らす事に成功しました。そこで今回は、美術品輸送カンパニー関西美術品支店の支店長・清水俊男氏と、スーパーバイザーの三木英樹氏に、詳しいお話を伺いました。(以下、敬称略)
Q)ヤマトグローバルロジスティクスジャパン株式会社の事業内容をお教えください。
清水:ヤマトホールディングス株式会社の傘下企業として、美術品の輸送や、貿易物流、海外引越をメインに事業を行っています。
その中で、私たちが所属する「美術品輸送カンパニー」では、博物館や美術館を中心としたお客様を相手に、美術品の輸送業務を専門に行っております。
美術品という貴重な品を取り扱っているので、一片の欠けもなく、いかに現状を維持した状態で運ぶかという点に細心の注意を払っています。美術品の運搬に特化した専門のスタッフ、設備を整えている点が当社の特徴です。
美術品輸送カンパニー 関西美術品支店支店長の清水俊男氏(写真左)と、スーパーバイザーの三木英樹氏(写真右)
また設備面では、収蔵庫に湿度と温度の調整可能な空調を24時間整備しているだけでなく、トラックも特別な仕様に変えていて、運んでいる最中も、博物館や美術館の収蔵庫の環境に近付ける事で、美術品を劣化から守っています。
例えば、フック取り付け用レーンをいくつも用意し、どんな形状の美術品でも固定出来るようにしたり、エアサスペンションを装備して揺れ対策を行ったり、警報機を付けて盗難などに対応したりと、様々な設備を整えております。
美術品を輸送するために特別な仕様に変更したトラックがこちら
そのため、元々は「美術品を安全に運ぶ、輸送する」というところから始まった当社の業務ですが、今は運ぶだけではなく、その美術品をいかに最適な状態に保つかという点にも力を入れています。
Q)美術品の保管は、どのくらいの期間行なっているのですか?
清水:ご依頼によってまちまちですが、例えば展覧会に出す事が目的であれば1週間程度、当社を保管スペースとして利用する事が目的の場合は年単位で保管していることもあります。
最近は、すべての収蔵品を置ききれなくなった博物館や企業からの、保管目的のご依頼が増えてきました。
Q)ヤマトグローバルロジスティクスジャパンでは、元々どのような防虫対策を取られていたのでしょうか?
三木:元々は、あまり有効な防虫対策は取っていませんでした。
この倉庫が出来た頃は、まだ防虫に対する意識が一般的に広まっていない時代だった事もあって、空調や消火設備さえ整っていれば、美術品の管理は問題がないという認識だったのです。
ですが近年、出入りしている博物館や美術館でも防虫対策を始められているところが増え始めました。
希少な美術品を扱う倉庫ですので、同じように当社の倉庫でも防虫対策をやらねばと、現在では出来るところから順番に始めているところです。
Q)どういった対策を始められたのでしょうか?
三木:文化財を保護するために作られた「文化財IPMコーディネーター」や、美術品を正しく輸送するための「美術品梱包輸送技能取得士」といった資格を取得しています。
具体的に行っている事としては、倉庫の入口に虫用のトラップを設けて、虫を捕獲すると共に、虫の発生場所や侵入経路を特定するために捕獲数や種類、大きさごとに記録したりもしています。
また、社員に防虫対策についての知識を伝えたり、先ほども出てきた「文化財IPMコーディネーター」や「美術品梱包輸送技能取得士」の資格の取得を推奨したりもしています。
「文化財IPMコーディネーター」に関しては、美術品輸送カンパニーが主導し、計画的に資格取得を行うことで、平成29年度には各支店に資格取得者の配備を完了させることができました。
「社員の防虫に対する意識が変わった事で、普段の掃除も、以前に比べてよりキレイにするようになったと感じています」と三木氏
そういった取り組みをする事で、社員の防虫に対する意識が少しずつ変わってきました。
例えば美術品を梱包する際は、床に布団を敷いてその上で行うのですが、その布団は、当然ながら何回も使っていくうちに汚れていきます。
今までは、布団はあくまでも緩衝材なので、汚れたままで使っていたのですが、社員からの発案で、キレイな状態を少しでも保つべく、使っていない間は、防虫剤を入れた布団圧縮袋で密閉して保管しておくようになりました。
こういう防虫対策に関する提案が、社員から出てきたのは嬉しい事ですね。
防虫に関する知識がない状態で、博物館や美術館の収蔵庫に出入りしていたら、場合によってはその施設の防虫対策を台無しにしてしまう場合もあります。そういう意味でも、社員の意識を変えられたことは良かったと感じています。
Q)導入されたバーテックの製品はどちらでしょうか?
扉に取り付ける事で、虫の侵入を防ぐ「バーカットMLA」です。
Q)「バーカットMLA」を導入するに至った経緯をお教えください。
まずはバーテックの事をどこで知ったのですか?
三木:平成27年に、「文化財IPMコーディネーター」の資格を取得するために、東京の研修会場に行った時に知りました。
会場の外には、防虫に関する製品を製造、販売している様々な企業がブースを出していて、その中にバーテックさんのブースもあったので、名刺やカタログをいただきました。
その後、当社の清水が、「バーカットMLA」の無料サンプルが貰えるキャンペーンがあるという情報を聞き、それに申し込んだのが「バーカットMLA」を導入した最初の経緯になります。
その「バーカットMLA」を、収蔵庫の小さな扉に付けてみたところ、扉近くに置いている虫用のトラップにひっかかる虫が、見た目で分かるレベルで減ったのです。
これは効果があると実感したので、収蔵庫にある大きな扉に、2018年3月に改めて「バーカットMLA」を設置しました。
「バーカットMLA」が設置された大扉
扉のサイド部分にも細かくカットして貼り付けられている
Q)虫の侵入を防ぐブラシの存在はご存知でしたか?
三木:「文化財IPMコーディネーター」を取得するための研修の時に、初めて知りました。
ただこの時は、本当に効果があるのかは半信半疑の状態でしたが、実際にサンプルを取り付けてみて、初めて効果を実感しました。
Q)導入までに他社との比較はしましたか?
三木:それはなかったです。
最初に取り付けたブラシの効果がよかったので比較はしませんでした。
Q)扉に取り付けるためのブラシが数多くある中で、「バーカットMLA」を選ばれた理由はなんですか?
三木:バーテックさんの営業担当の國安さんに、選定はお任せしました。
既に小さな扉に付けていた「バーカットMLA」の効果が大きかった点、また実際に当社の倉庫まで下見に来ていただいて、環境を確認していただいた事から、ご提案いただいた「バーカットMLA」をそのまま採用しました。
バーテックさんの中には東京の研修会場でお会いした新井さんのように、文化財IPMコーディネーターの資格をお持ちの方もおられ、営業も現場も担当されていて、しっかりとした知識と経験もあり安心できた点も大きかったです。
Q)「バーカットMLA」を取り付けた結果、どのような効果がありましたか?
三木:大扉の方の「バーカットMLA」は取り付けたばかりなので、効果が分かるのはまだ先になりますが、1年以上前に設置した小さな扉の方は、データ上でも大きく変わりました。
具体的な数字は言えないのですが、特に夏場は劇的と言ってよいくらい、虫が減りました。
5mm以上の大きさの虫は、ほぼ「0」になりました。
Q)取り付け作業は、どなたが行われたのですか?
三木:小さな扉の方は、当社の社員だけで行い、大きな扉の時は、バーテックさんの営業担当の方に手伝っていただきました。
Q)取り付け方は簡単でしたか?
三木:はい。
ハサミでカットして長さを調整し、両面テープで貼るだけなので、誰でも簡単に取り付けられます。
バーテックさんの営業担当の方に取り付けるためのコツも教えていただいたので、次からは自分たちだけでも、簡単に、かつ上手く取り付けられると思います。
扉に固定するための両面テープは非常に強力で、取り付けて1年経過しても、まったく剥がれていない点も利点です。
(弊社・國安より)ヤマトグローバルロジスティクスジャパンの社員さんだけで取り付けられた、小扉の「バーカットMLA」も、確認したらかなりキレイに付いていました。初めて取り付けられる場合は、扉と床の隙間が埋まりきっていなかったり、逆に床に押し当てすぎている場合もあるのですが、しっかり床と接地していて、かつ、使って1年経過していたのにブラシの状態もキレイでした。
三木:虫が減る事は、預かっている美術品への、直接的な被害がなくなるというのもありますが、虫を外に持ち出してしまう可能性が減るという意味でも、大きな利点です。
当社の倉庫で侵入した虫が、搬入先の博物館や美術館で、別の美術品に被害を及ぼすという、二次被害を起こしてしまう可能性もあります。
お客様のため、また取り扱っている美術品のために、カビ、ダニなどの目に見えにくい害も含めて、少しでもリスクを減らす取り組みはやっていきたいと考えています。
Q)実際に導入してみて感じた「バーカットMLA」の良さは、どこにありますか?
三木:大きくは以下の4つです。
・ 防虫に大きな効果がある
・ 設置が手軽に出来る
・ 一度設置したら数年間は効果が継続する
・ 価格が手頃
手軽で効果があるので、もし防虫対策を考えていて、まだ取り付けていない倉庫をお持ちの企業さんがいらっしゃるなら、ぜひ検討してみて欲しいですね。
Q)今後、さらにバーテック製品を追加で導入する予定はありますか?
清水:今後、検討していきます。
当社の倉庫に窓はなく、現状あるふたつの扉の下部には取り付けたので、次に導入するとしたら、扉のサイドにブラシを取り付ける事になるのではないかと考えています。
現状、当社の倉庫に入ってきている虫は、飛んでいるものはほとんどなく、地面を這ってくる虫が多いです。まずは、大扉の下部に付けた「バーカットMLA」の効果を検証しようと思っています。
「たくさんの防虫対策を同時にやるとどれが効果があり、効果がなったのかが分からないので、順番に少しずつ試していこうと思っています」と清水氏
Q)ヤマトグローバルロジスティクスジャパン株式会社美術品輸送カンパニーの今後の展望をお教えください。
清水:輸送、保管以外の業務も展開していきたいと考えています。
防虫対策も含め、当社で培ってきた美術品に関する取り扱いの知識や技術を活かして、美術品を扱う施設、企業に対してアドバイスをすることも行っていきたいと思っています。
その中で、防虫対策に関して十分な知識がなかったり、対策はしているけど、まだバーテックさんのブラシが有効だという事をご存じない方に向けては、作業的に手軽で導入しやすい「バーカットMLA」はお勧めかと思っています。
写真左から、弊社・國安、弊社・末松、清水氏、三木氏
営業担当より一言
お忙しいところインタビューさせていただきありがとうございました。弊社のブラシを使用し、夏場の虫が劇的に減った!と嬉しいお言葉をいただけ、私も嬉しい限りです。今後も精進して参りますので、何かお困りごとがございましたら遠慮なくお申し付けください。
お忙しい中、ありがとうございました。
取材日時 2018年5月
取材・執筆 カスタマワイズ
- 導入製品
ヤマトグローバル ロジスティクスジャパン株式会社 様
【本社】
東京都中央区築地2丁目3番4号築地第一長岡ビル5階
【美術品輸送カンパニー 関西美術品支店】
大阪府大阪市住之江区南港東4-11-99 大阪南港ビル
※国内60事業所 海外3駐在員事務所
(2018年4月現在)
創業年月:1999年11月17日
社員数:1159名(2018年4月現在)
車両数:291台(2018年4月現在)
Webサイト:https://www.y-logi.com/ygl/
無料ダウンロード
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