サーバールームは高負荷に耐えられることが必須!高負荷に未対応のサーバーを使う弊害や具体的な対策などを解説

サーバールームは高負荷に耐えられることが必須!高負荷に未対応のサーバーを使う弊害や具体的な対策などを解説

インターネットの発達がめざましい現代では、通信量の増加に伴いデータセンターの発熱量も増えています。この状況下でサーバールームを安定稼働させるには、高負荷に対応できる体制作りが重要です。もし高負荷に対応できなければ、サーバーダウンなどを引き起こし、企業に損害をもたらします。

高負荷に対応するサーバールーム構築に欠かせないものが「コンテインメント」です。物理的な壁で冷気と暖気を分けることで効果的な空調効率を実現し、高負荷に耐えられるサーバールームを実現できます。

しかし、コンテインメントの導入にあたって「大規模な工事が必要になる」「初期費用が高い」などをネックに感じる企業も多いです。その場合は、手軽にコンテインメントを実施できる製品の活用も検討しましょう。

今回の記事では、高負荷に対応したサーバーを導入する重要性や未対応による弊害、具体的な対策などを解説します。

高負荷に対応可能なサーバールームの重要性が高まっている原因は「発熱量・電力量の増加」

5GやIoT、AI導入といった技術革新やインターネットユーザーの増加によって通信量が増えたことで、データセンターのサーバー発熱量も増えています。そのため近年では、爆発的に増加するデータ量に対応し、安定稼働できるサーバールームを構築する重要性が高まっています。

また、データ量の増加に伴い電力量も増加中です。具体的には、20230年に世界のIPトラフィックが現在(2024年時点)の30倍・2050年には4,000倍に到達すると予想されています。もし適切な省エネ対策が実施されなければ、約30年後には、現在の消費電力量約24PWhを大きく上回る「5,000Pwh」が必要になるでしょう。

上記のように、世界中で発熱量・電力量が増加している背景があり、高負荷に対応できるサーバールームの重要性が高まっているのです。

今後の発熱量や電力量などの具体的な内容については、以下の記事でも詳しく解説しています。
データセンターが抱える3つの課題 | 株式会社バーテック

高負荷に対応できないサーバールームを使い続ける弊害

上記の状況下で、高負荷に対応できないサーバールームを使い続けると以下の弊害が発生します。

● サイト閲覧やダウンロードなどのスピードが遅延する
● サーバーダウンを引き起こす
● ビジネスにおける機会損失を引き起こす

サイト閲覧やダウンロードなどのスピードが遅延する

サーバールームが高負荷に対応できないと、サイト閲覧やファイルダウンロードスピードの遅延などを引き起こします。サイトの閲覧やファイルのダウンロードに時間がかかると、ユーザーにストレスがかかり、訪問者が離脱する原因にもなり得るでしょう。
もちろん上記の問題は、必ずしもサーバールームが原因で発生するわけではありません。例えば「サイト内の画像ファイルが重い」「アクセス数が多く回線がパンクしている」などもあるでしょう。とはいえ、少しでもユーザーへのストレスを減らすには、高負荷に対応できるサーバールームの重要性にも目を向けるべきです。

サーバーダウンを引き起こす

サーバーが高負荷に対応できない場合、サイトへのアクセスが集中したりユーザー数が増加したりした際に、サーバーダウンを引き起こす可能性があります。サーバーダウンを起こすと、サイト自体が落ちて使えなくなるため、ユーザーにストレスを与え離脱の原因となるでしょう。

ビジネスにおける機会損失を引き起こす

上記のように、サーバールームが高負荷サーバーに対応できないと以下のような事態を引き起こします。
● TVで取り上げられて興味を持ったユーザーがサイトへアクセスできない
● 製品を購入したいのにサイトが落ちている
● 新商品の情報をチェックしたいのに詳細が表示されるまで時間がかかる
● 緊急で問い合わせたいのにエラーで質問を送信できない

こうした状態は、ユーザーにストレスを与え離脱の原因となるため、企業にとっては機会損失です。最終的な売上低下につながるため、高負荷に対応できるサーバーの利用が理想といえます。

現状のデータセンターでは高負荷に対応できるサーバーを積むことを想定していない

このように、データセンターでサーバーを運営する際は「高負荷に対応できる」というポイントをクリアすることが必要になります。しかし現状のデータセンターでは、高負荷に対応できるサーバーを積むことを想定していないケースが多いです。

もし「高負荷に対応できるサーバーを積みたい」「サーバー台数を増やして負荷を軽減させたい」と検討していても、初期費用の高さや工事の手間をハードルに感じ、導入に踏み切れないこともあります。

サーバーを高負荷へ対応させるには「コンテインメント」の導入が効果的!

サーバーを高負荷に対応させる手段としては「コンテインメントの導入」が効果的です。

コンテインメントとは、サーバールームの空調効率を改善する方法のひとつです。ラックを物理的な壁で塞いで冷気と熱気を分離し囲い込むことで、空調効率を改善できます。また、冷気と暖気を分けることで、ホットスポット(温度が極端に高い場所)の発生も防止できるため、サーバーの故障も防げます。室内の温度を上げることで、よりコンテインメントは効果を発揮するでしょう。

コンテインメントの詳細については、以下の記事でも解説しています。
コンテインメントの意味とは?データセンターでの重要性や有効的な空調効率改善法も解説

コンテインメントは気軽に導入できる製品ではない

このように、高負荷サーバーに対応できるサーバールームを構築するには、コンテインメントが有効です。しかし、コンテインメントは「物理的な壁で塞ぐ」という大規模な工事が必要なため、手間がかかります。また、専門的な設計の知識が必要なうえ多額の費用もかかることを考えると、決して気軽には導入できません。導入時は一旦データセンターの稼働を止めるため、サイトにも大きな影響を与えます。
上記を考えると、一般的なコンテインメントを導入するハードルは高いといえるでしょう。

後付けで簡単にコンテインメントを実施できる製品を活用しよう

「高負荷に対応できるサーバールームを構築したいがコンテインメントの実施はハードルが高い」と考えているのであれば、後付けで簡単にコンテインメントを実施できる製品の活用も検討しましょう。

弊社バーテックでは、コンテインメントを手軽に実施できる「アイルカバー」を取り扱っています。

バーテックのアイルカバーは、コンテインメントの実施にかかる「費用が高額」「設計に専門的な知識が必要」「大規模な工事が必要」というネックポイントを解消した製品です。

気軽に取り外しできる設計であり、専門業者との打ち合わせも不要なため、導入したその日からコンテインメントを実施できます。取り外しが自由なため、さまざまな場所で試して一番効果の高いところに設置するのもよいでしょう。

自社のデータセンターのスペースに合わせた製品を選んで導入すればOKです。データセンターの稼働を止める必要もないため、通常業務にも支障が生じません。なお、一般的なコンテインメントの運用と同じように、空調設備の設定温度を上げるとより高い効果を発揮します。

アイルカバーの詳細な情報は以下にまとめているため、ぜひご覧ください。

アイルカバー

バーテックの製品で手軽に「高負荷に対応できるサーバー」を実現しよう!

発熱量や電力量が増加し続けている現代においては、高負荷サーバーに対応できるサーバールームの構築が必須です。高負荷に対応できるサーバールームを構築することで、サイト遅延やサーバーダウンなどを防ぎ、ユーザーへのストレスを軽減できます。

高負荷への体制を考慮したサーバールームの構築には、コンテインメントの導入が効果的です。物理的な壁で冷気と暖気を分けることで、空調効率を改善できます。

とはいえ、工事規模の大きさや初期費用の高さなどから導入を躊躇う企業も多いはず。その場合は、バーテックの「アイルカバー」のように、手軽にコンテインメントを実現できる製品の導入も検討しましょう。アイルカバーであれば、大規模な工事や設計は不要で即日コンテインメントを実施できます。

設置場所も簡単に変更できるため、「初めて空調効率改善を行うけど成功するか不安」という企業でも安心して利用可能です。

こうした専用の製品も活用しながら、将来に備えて高負荷へ対応できるサーバールームの構築を目指しましょう。

ヒートシャット®・ブラシ CFD解析資料

これで安心。ブラシ効果を裏付ける決定版

ヒートシャット®・ブラシ CFD解析資料

データセンターの安定稼働に大きく貢献

「冷却」ではなく「排熱」するために、ブラシが空気の流れをコントロールすることを示した解析資料です。

ダウンロードする