コンテインメントの意味とは?データセンターでの重要性や有効的な空調効率改善法も解説

コンテインメントの意味とは?データセンターでの重要性や有効的な空調効率改善法も解説

コンテインメントとは、サーバールームの空調効率を改善する仕組みのことです。物理的な壁でラックを密閉し、冷気・熱気を分離して囲い込むことで空調効率の改善が期待できます。

より空調効率を高める方法として、「空調の温度を上げる」「専用ブラシを使う」などもあるため、自社の状況に合わせて積極的に導入するとよいでしょう。

今回の記事では、コンテインメントの意味や重要性、設備の効果をさらに引き出す方法について解説します。

コンテインメントの意味

コンテインメントという言葉自体は、もともと「封じ込め・包み込む」などの意味を持っています。医療関係の文脈でも「有害物質の封じ込め」という意味合いで使われることが多いです。

データセンターでは「空調効率を改善する仕組み」として活用されている

データセンター関係においては「コンテインメント=空調効率を改善する仕組み」という意味合いで使用されます。

サーバールームに設置されたラック架列を、物理的な壁によって密閉し冷気と熱気を分離して囲い込むことで、空気を漏らさず効率的な排熱・冷却を実現できます。

コンテインメントの重要性

コンテインメントによって空調効率を改善できれば、過剰に温度を上げたり下げたりする必要がないため、電気代の削減につなげられます。

また、効率性の改善だけでなく「サーバーの故障を防止する」という点でも、コンテインメントは重要性が高いです。

コンテインメントを導入することで、空気の漏れだけでなく冷気と熱気の混ざり合いも防止できます。冷気と熱気の混ざり合いを防止することで、サーバーの吸気側に熱気が回り込んで生じる「ホットスポット」も発生しません。

ホットスポットがなければ、温度が極端に高い箇所を排除できるため、サーバーの故障を防止できます。熱が極端に溜まると、システムダウンや最悪の場合は火災を引き起こすため、コスト面だけでなく安全性の観点からもコンテインメントは重要です。

コンテインメントの種類

コンテインメントは以下の2種類に分けられます。各コンテインメントの手法によって、サーバールームの空調効率を改善する方針が異なるため、チェックしておきましょう。

●コールドアイルコンテインメント

●ホットアイルコンテインメント

コールドアイルコンテインメント

コールドアイルコンテインメントとは、空調機からサーバーに送り込まれた冷気を密閉し冷却する方法です。

「ラック前面の吸気側」を密閉することで、床下を経由して送り込まれた冷気を逃さず閉じ込めます。放出された熱と混ざり合わないため、サーバーの温度を冷気のみで一定に保つことができます。

 ホットアイルコンテインメント

一方でホットアイルコンテインメントとは、サーバーから放出される熱気を密閉し囲い込む方法です。「ラック背面の排気側」を密閉して囲い込んだ熱気を、空調機などの冷却インフラに戻すことで熱を冷まします。

冷却インフラに熱気を戻す際は、ダクトや天井裏を経由させることが多いです。

コンテインメントを導入し室内の温度を上げることで効果的な省エネにつながる

上記で解説したように、コンテインメントを導入することで、データセンター内の冷気と熱気を分離して効率よく空調を運転できます。熱が1箇所に溜まることも防げるため、熱によるサーバーへのダメージを軽減し、システムダウンや火災などのリスクも減らせるでしょう。

ただし、単純に「コンテインメントを導入しただけ」では、大きな省エネ効果を引き出せません。コンテインメントを導入し「空調設備の設定温度を上げる」ことで、結果的に省エネにつなげられます。

コンテインメントの効率を高めるためにバーテックのブラシも活用できる

より大きな省エネ効果を引き出すには、空調の設定温度の変更に加えて「専用ブラシの利用」も検討しましょう。

専用ブラシといっても、掃除に利用するものではありません。コンテインメントにおけるブラシとは、コールドアイルコンテインメント・ホットアイルコンテインメントを実施した際に、サーバー内部で発生する圧力差を調節できる製品を指します。

コンテインメントの導入に伴って内部に圧力差が発生すると、設置された冷却ファンの回転数が通常よりも多くなり、最悪の場合は故障することもあります。空調機の効率的な運用のためにコンテインメントを導入したにもかかわらず故障が発生した場合、修理に余計なコストがかかってしまうでしょう。

上記のような圧力差による故障を防ぐために有効的な方法が「専用ブラシの導入」です。バーテックでも「ヒートシャット・ブラシ」を取り扱っており、設置することで空気の流れ・圧力の両方を同時にコントロールできます。ブラシ自体も燃えにくい素材で作られているため、万が一の火災の心配もありません。

サーバーの形状に応じて、ビス止めフレームタイプや差し込みフレームタイプなどを選べます。ブラシを取り付けた際の具体的な効果については、以下のフォームからお申し込みいただける資料に記載しているので、気になった方はぜひご確認ください。

コンテインメントとブラシの組み合わせで高い空調効率を目指そう

コンテインメントを導入することで、空調効率を改善して日々のコスト削減や安全性の確保につなげられます。「コールドアイルコンテインメント・ホットアイルコンテインメント」の2種類があり、いずれも必要な設備が異なるため、自社のサーバールームの状態に合わせて適切な方法を選ぶことが大切です。

今回紹介したバーテックのヒートシャット・ブラシのように、コンテインメントの効果をさらに引き出す製品も活用しながら、空調機の効率化を目指しましょう。

ヒートシャット®・ブラシ CFD解析資料

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「冷却」ではなく「排熱」するために、ブラシが空気の流れをコントロールすることを示した解析資料です。

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