<造船・鉄鋼業界向け> ベベルブラシの正しい選び方と安全で効果的な使い方について

造船・鉄鋼業界での塗装剥離や溶接後の表面研磨において、ブラシは必須の工具です。しかし、ブラシの選定や使用方法を誤ると、作業効率を下げるだけでなく、ワイヤーの激しい飛散によって事故が起こる恐れがあります。今回は、造船・鉄鋼業界で使用されるベベルブラシの正しい選び方と、安全で効果的な使用方法について解説します。
ベベルブラシの正しい選び方
安全に作業するためにベベルブラシを選ぶ上で重要なことは、ブラシとエアーグラインダーの最高回転数を合わせることです。造船・鉄鋼でのワークは大型のものが多く、小径のブラシでは作業効率が悪いため、多くの現場では砥石径125㎜-150㎜のエアーグラインダーが使用されています。現在日本国内で販売されている125㎜-150㎜用ベベルブラシの最高回転数は8000rpmから9500rpmですが、エアーグラインダーの回転数は10000rpmを超えるものが多く、使用するブラシの回転数を大きく超えています。もしブラシの最高回転数を超えて使用した場合、ワイヤーの飛散が激しくなり、作業効率に影響を与えると同時に、大きな事故の原因となる恐れがあります。そのため、ブラシを使用する際は、使用する工具とブラシの最高回転数が合っているかを必ずご確認いただき、許容範囲を超えて使用することは絶対に避けてください。
造船・鉄鋼向けBeeRexノット型ベベルブラシ エアー用
国内のブラシには、砥石やディスクペーパーなどのJIS規格がないため、最高回転数についての規定がありません。しかし当社では、安心・安全にパワーブラシをご使用いただくため、米国の国家規格(ANSI)の試験に則り、製品に表示された最高回転数を確認する破壊試験を実施した商品をご提供しています。
当社の造船・鉄鋼業界向けBeeRexベベルブラシは、高速回転のパワーブラシとして、高い安全性と品質を兼ね備えています。
BeeRexベベルブラシの安全性が高い3つの理由
①国内すべてのエアグラインダーの最高回転数に適合
BeeRexベベルブラシは、最高回転数12000rpmと国内すべてのグラインダーの最高回転数をカバーしているため、余裕をもって安全にご使用いただけます。
②ノット型であるため、ブラシの飛散が少ない
ワイヤーをロープ状に捻ることによって飛散を軽減し、研磨力もアップします。またそれにより、作業時間も短縮でき、作業効率をアップすることが可能です。
③ソフト面からのサポート(安全講習会や安全DVDのご提供)
当社では安全講習会を実施し、パワーブラシの適切な使用を促すことで、事故や怪我のない作業環境をつくる支援をしています。本講習会では、パワーブラシの取扱いや効率的な作業ノウハウを、当社が約60年間蓄積した事例を交えてわかりやすく解説します。
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安全で効果的なベベルブラシの使用方法
ワイヤーブラシを使用する際は、毛の先端で作業することが最も効果的です。毛の先端がワークをたたくことで、表面の塗装や溶接焼けを除去する作用があります。しかし、ブラシをワークに押し当てすぎるとワイヤーの根元に負荷がかかり、折れの原因になります。また、過大な圧力がかかることによってワイヤーの側面がワークにあたることになり、除去能力が低下します。よって、ブラシはワークに押し付けず、ブラシの先端が軽くワークにあたる程度でご使用ください。
まとめ
ブラシの誤った使い方は生産性を下げるだけでなく事故を起こすリスクもあり、製造業にとって「安全性・生産性の向上」は、会社の将来を左右する最重要項目です。当社では、安心・安全なパワーブラシをご使用いただくために、米国国家規格協会「ANSI」の基準を自主的に取り入れ、厳格な基準に則った品質管理を行っています。さらに、破壊試験機やテスト機械を自社で保有し、高水準な試験・テストをクリアした製品を、お客様のもとへとお届けしています。
ベベルブラシの選定およびご使用の際は、ぜひ今回ご紹介したポイントをご参照いただければ幸いです。